Cambodia

岐路に立つ、カンボジアの伝統織物

アジアには多様な織物文化が存在しています。中世の海洋交易や陸路の交易によるインド、東南アジア、中国の地域交流を通じて、織物技術も伝播しローカライズしながら発展していったと考えられています。

カンボジアでも、インド文化の影響を受けながら独自の染織技術が発展し、クメール・アンコール王朝からフランス統治時代にかけて染織産業が盛んになりました。しかし1970~80年代の内戦により、クメール織物の技術者が虐殺され、綿花栽培や養蚕が衰退するなど、クメールの染め織り文化は途絶えてしまう危機に立たされました。

戦後復興のなかで、内戦を生きのびた織物技術者とNGOなどによって染織技術や養蚕・綿花栽培の復興努力が続けられ、現在、再び農村の女性たちを中心に、伝統を受け継ぐ染めや手織りの技術が継承されています。(養蚕・綿花栽培は、灌漑インフラ不足で安定した桑や綿花の栽培が難しいこと、輸入糸との価格競争などにより発展途上です。生糸は輸入に頼っているのが現状です。)

しかし急速な近代産業の発展のなかで、戦後、先人たちの努力によって復興・継承されてきた染織技術の後継者が育たなくなりつつあることも、また事実です。安定した規模で継続的に手織り布を受注生産する仕組みは限られており、染め織りで安定収入を得ることが難しいためです。たとえ労働環境が悪くとも、少しでも収入を増やせる仕事を求め、世代を超えて受け継がれてきた染め織りをやめて縫製工場へ働きに出る女性たち。

situraéは、自然の恵みと伝統織物の技が生み出す手織り布で、自然本来の美しい色やかたちを感じる暮らしをしつらえる楽しみを伝えるとともに、経済発展の陰で岐路に立つクメール織物の認知向上やバリューアップを目指しています。

situraéのコンセプト >

situraé は、アジアの自然と暮らしが育んできた伝統織物からインスピレーションを得て、天然の素材と染めの布で、自然本来の色やかたちを感じるファッションやインテリアを制作するブランドです。

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